裏切りサーヴァント

「なるほど、そういうことか・・・」
私は遠坂邸の屋根の上から冬木市を一望する。そこにマスターである凛と衛宮士郎の姿を見つけた。
わざわざ私をここに張りつけて、動けなくした凛の態度におかしなものを感じてはいたのだ。

あれはそう、今朝のことだ。
未だに聖杯戦争は続いていて、いつ敵がねらってくるのかわからないというのに・・・。
凛が一人で出かけるというのでいつものようについていこうとしたら、凛は拒否するだけでなく、今回は遠坂邸の見張りまで命令して出ていった。

「凛、マスターの身を守るのはサーヴァントたる私の役目だ。霊体の形ですらいけないというのは頂けないな。これはどういうことか説明が欲しいところだが・・・。」
「うるさいわね。アーチャー、あなたにいちいち行き先を言わないといけないの?アーチャーは黙って私のいうことを聞いていなさい。また、令呪を使わせたいの?」
「やれやれ、行き先は衛宮士郎・・・あの男のところだろう?いつも言っているがあの男との協力関係は止めた方がいいと・・・」
「しつこい!。マスターである私の方針は変わらないっていってあるはずよね。士郎の他にもまだ敵はたくさん残っているわ。私も何故あなたが彼を目の敵にするのかわからないわね。」
「・・・・・・わかってはいたが、やはり衛宮士郎か。あそこなら、セイバーもいるし・・・マスターが狙われる危険も少ない・・・。だが、いつもなら私にここに残れ・・・とは言わなかったはずだが・・・?」

私の小言を無視して、凛は家から出て行った。
・・・・・・、こちらも命令を無視することは出来るが、戦闘に備えて後に返ってくる能力低下のペナルティは出来る限り避けておきたいところだった。
ここは黙って屋根から、凛を見送る。

屋根に上がり、マスターを視界の中から探す。
自分の鷹の目には、苦もなく守るべきマスターの姿がはっきりとらえられている。
何かあれば、ここから弓で射撃すればいいだろう・・・。

しばらく様子を見ていると、衛宮邸に入っていった凛が衛宮士郎とセイバーの三人で再び町に出て来て、遊び歩きだしていた。
あの様子だと、・・・デートといった風か?

「それで、私を連れて行きたくなかった・・・という訳だな。」
合点のいった私はしばらくその様子を見ていた。




・・・かつての私に凛が楽しそうにじゃれあっている。
かつて凛が私にそうしたように、今また再び衛宮士郎にそうしようとしている。

心は冷めたまま、見下ろす。間違っても、嫉妬をしている訳ではない・・・。
これから過去の自分を私自身の手で殺すのだ。
過去の自分達の姿に何か郷愁めいた感情を少なからず覚えたが・・・、切り捨てて屋根から降りる。
セイバーが側にいるのだ、わざわざ私が見ている必要はあるまい。

これからの算段を練る為に、居間に戻り、ふとテーブルの上に目をやると、、、
そこには綺麗にラッピングされた箱とカードが置かれていた。

「やれやれ・・・この忘れ物を私にどうしろというんだ?、凛」
独りごちて、カードを手にとる。

そこには、凛の私への労いの言葉が書かれてあった。
「・・・・・・凛」

例え、君にどう思われようと・・・私は・・・
だが、衛宮士郎だけではなくその未来たる私へも配慮を配った凛へ、私は感謝した。








弓×凜 UBWルートにて、再び凜と出会ったアーチャーは凜と過去の自分とが戯れる姿を見て、複雑な想いを抱く。

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル