お留守番


自分以外は誰もいない・・・マイルーム、いえ、、、ご主人様の個室で、私は一人で待っていた。

ご主人様の帰りを・・・

今、あの人は聖杯戦争での次の対戦で生き残る為に、校内で情報収集に出かけている。
聖杯戦争は、自分自身以外は全て・・・敵、、、そう、魔術師と契約する自分のサーヴァント以外は、、、そのはずなのだけれど・・・。

ご主人様に何気なく親しくお話し、手助けするご友人が不思議といつのまに出来ていた様子を見ると、タマモは・・・胸が苦しくなってくる。

「ご主人様、帰りが遅いなぁ・・・。また、あの女のところへ相談に行っているのでしょうか? このタマモでは、頼りないということなのでしょうか?」

この部屋に、自分一人はなんだか広すぎてもったいない気がする。
ご主人様に分けて頂いたこの隅に、紅き聖骸布の敷き布と屏風で囲い作ったここが、私の居場所。

必ず、ご主人様はここに・・・戻ってくる。

その信頼に何の保証もなく、ただ自分がこの人を信じている・・・この気持ちだけが頼りだった。
こうしている間にも、我が主は・・・友人と称する女人と親しく会話をしているのだろう。
自分のマスターが他の女性との関わりを強めていけばいくほど、私は、自分のこの居場所が・・・ますます不確かなものに感じられて・・・不安に襲われてしまう。

けれど、幾人もの友人を・・・まるで磁石のように惹きつけていく我が主の魂を見れば、それは仕方のないことなのかもしれない。
何者でも受け入れ、動くたびに関わった事象が明瞭な道筋を取り戻していく清き魂。

「貴方は・・・私が信じた通り、善なる道を選ばれているのですね」

そんな人だから、幾人ものご友人を惹きつけてやまないのかもしれない。

最初は、ただ助けを求められたから・・・それなら、自分が・・・と、それだけだった。
見た瞬間に、、、ひとめぼれ、、、と錯覚するほどの、いい男だと感じた。

自分のその直感に間違いは・・・なかった。

「タマモは、そんなご主人様にお仕えできて・・・幸せです」

自分のひとりごとが、嫉妬の哀しみと主人に仕えられる喜びととが入り交じった声だったからだろうか?

いつのまに帰ってきた我が主の言葉にはっと正気に戻らされた。
「ただいま、タマモ。・・・どうしたんだよ?なんだか、機嫌が悪いな?」
「もうっ!ご主人様のせいです!」
「なんで、オレのせいなんだよ?」
「そ、それは・・・・・・」

我が主は優しいので、「惚れさせてしまったのだから・・・責任をとってくださいね」などと言えば、きっと困った顔をするだろう。
この方が、自分を選ぶのかそれともご友人を選ばれるのか、、、。
その問いは愚の極みだ。
我が主がどのような返答を返そうと、私はこの清き魂の持ち主について行く・・・そのつもりなのだから。
私は、この方の魂が善なることと直感し、触れたいと感じたからこそ、側にいるのだから。

タマモがご主人様を叱るなんて、ありえないこと。

その行く先に何を成すのか、、、見届けさせてくださいね、ご主人様。


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