くちゅっ･･･くちゅっ･･･お互いの唾液が混ざり合い、舌で絡め取る音がする。
同時に胸を優しくほぐしその先の敏感な部分を弄るアーチャーの手つきはとても巧みだった。
しばらくアーチャーに身を任せながらその快感に酔いしれる。
次第に胸に触れていたアーチャーの手が･･･私の腰に降りていくのを、私は制止する。
「･･････桜？」
「先輩、･･････しばらくじっとしてくださいね。」
制止されたことに不満の表情を浮かべたアーチャーも私の様子を黙ってうかがう。
私はアーチャーの腰に手をかけ、アーチャーの熱を外気にさらす。
「･････････」
「ふふっ、先輩って可愛いんですね」
「桜、かわいい･･･とはどういう意味なんだ？男として･･･自信がなくなるのだが･･･」
「そんなことないですよ？こんなにすぐに反応して･･･熱く、大きくなるなんて･･･男の人って･･･ふふっ･･･」
大きく反り立ったアーチャーの楔の先に私は口づけをする。
先端のくびれに丹念に舌をはわすと、アーチャーの嬌声が上がった。
「･･･うっ･･････」
段々とアーチャーの熱を唇で甘噛みし吸い上げながらしごいていき、アーチャーを昇りつめさせていく。
「ああっ･･･桜･･･、このままだと･･･」
構わず勢いをつける。次の瞬間、楔の先から粘液が放たれ、同時に男性の香りが漂いだす。
「はぁ･･･はぁ･･･はぁ･･･」
己の熱を吐き出したからなのだろう･･･息を荒げるアーチャーの楔をその裏筋まで丹念に舐め上げて飲み下す。
「先輩･･･先輩だけ喜ぶなんてずるいですよ？」
衣服の裾を軽くたくし上げ、疼く体を魅せることでアーチャーに催促する。
「･･･あぁ、承知した。」

煽り猛るアーチャーのそれを見て･･･私も欲しいと感じていた。
アーチャーは私の体を開くと、躊躇なくその楔を私の奥に突き立てる。
だけど、お互いにそこは濡れ、互いを受け入れるのがごく自然というかのように抵抗なく入っていく。
くちゅっ･･･くちゅっ･･･お互いの熱が擦れあい、粘液が音を立てる。
「･･･あぁ･･･うん･･･んっ･･･」
空虚だった私の中が満たされ･･･疼きが静まっていく。
「桜、もしよかったら･･･どこがいいのか教えてくれ。君にとって、どこがいいのかまだよくわからない。」
どうやらアーチャーは私の中のどこが一番感じるのかを探っているようだった。
「･･･別に、女は好きな男性ならどこを触れられても感じるものなんですよ？先輩」
「そう言われても納得できないな。これは男のプライドに関わるからね」

最初は試行錯誤で、次第にアーチャーは私が心地よい場所に触れだした。
「･･････ん、そこ。･･･いい･･･先輩、とても気持ちいいわ。」
「･･････ここか？」
「･･･あん･･･。先輩、もっと･･･もっと来てください。」
アーチャーは私が指示した場所にねらいを定めて、穿つ速度を次第に早めていく。
「ん･･･うん･･･あぅ･･･先輩、先輩も我慢しなくてもいいんですよ？」
「まだいけるよ、俺は。」
アーチャーが穿つたびに、私を襲う官能の波が次第に大きくなっていく。
その波が支えきれなくなり･･･ついに体中を電流のような衝撃が走る。
奥が痙攣し思わず、アーチャーをその根本から締め上げる。
アーチャーもそれが私が登り詰めた合図と悟って、熱を吐き出した。



気がつけば･･･私とアーチャーは乱れた服装のまま、この闇の底で眠っていた。
私は起き上がり、アーチャーを見つめる。
この人は先輩のなれの果て･･･先輩であって、そうでない者。
だけど、私は先輩の全てが欲しいのだ。
例えそのなれの果てだろうとも心まで、私のものに･･････なって欲しい。

ああ、でも･･･もう暫くここでこうしていたいけれど･･･おじい様からまた呼びだされてしまった。
寝ているアーチャーを起こさずに、私は闇から浮上しようとした、その時。
「･･･マスター、余計だが･･･衛宮士郎を殺さなければ君が生き残れないぞ？」
寝ていたと思っていたアーチャーは、実は私を守るように添い寝をしてくれていたらしい。
「あなたも、先輩も、･･･みんなまとめて私が頂きます。」
アーチャーを振り返らずに、私は外の世界へ向かった。



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